幕末の町蒔絵師・町絵師で、帝室技芸員にも任命された柴田是真と能楽との関係に初めて光を当てた展覧会図録。これまでほとんど未調査だった東京藝術大学が所蔵する「柴田是真写生帖」のうちの10冊に及ぶ能楽写生帖を初めて調査し、完成作品・粉本類とも対比。能を見ることができない身分だった庶民の是真が、どのようにして能楽に接して写生し、それを作品化したか、また江戸庶民にどのような影響を与えたかを解明。
監修の黒川廣子氏「写生帖に見る是真の眼と手が捉えた能楽の記録」と宮本圭造氏「柴田是真の能狂言画」を掲載。
第一章「柴田是真と能楽」、第二章「柴田是真の作品」、第三章「柴田是真と『國華』」で構成し、初公開資料93点を含む140点を掲載。知られざる能楽写生はもちろん、是真の絵画・漆工・デザインの作品集としても注目されている。
サイズ
A4変形判、128ページ
カラー/モノクロ
※この商品は、こちらのサイトにも掲載されています。