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髙山辰雄の芸術 ―森羅万象・日月星辰への道のり―(展覧会公式カタログ)

髙山辰雄の芸術 ―森羅万象・日月星辰への道のり―(展覧会公式カタログ)

人も自然も、
生き生きと生命に溢れて、
植物も虫までもが、
毎日毎朝、新しいものを見せてくれる。
朝になると、絵を描くことが私を待っている。
―髙山辰雄

(本書「序にかえて」より)
日本画家・髙山辰雄[1912(明治45)年-2007(平成19)年]は、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科在学中より松岡映丘に師事、1936(昭和11)年に同校卒業後は、師・松岡映丘門下の山本丘人や杉山寧らが結成した研究団体・瑠爽画社に参加、映丘没後は一采社の結成に参加するなどして、日本画家としての研鑽を積みました。
然し、太平洋戦争敗戦直後は生活困窮に陥ったうえに、第一回日展出品作の落選を受けて絶望感に襲われました。そのようななか、山本丘人の薦めからポール・ゴーギャンの伝記を手に取ったことで、ゴーギャンの人生観に感銘を受け、その作風にも触発されたことから、意欲作の発表によって日本画家として起死回生を図り、画壇での評価を高めました。
その後は、人間の本質的な姿を追い求め、人間精神の探求、森羅万象、日月星辰といった画風変遷を通して、画家自らの魂の形象ともいえる、人間存在の根源的な寂寥とその深みが滲むような独特な画境を拓いたことから、国内外で高い評価を獲得しました。

戦後、日展を主たる活躍の場として革新的な画風を示した髙山辰雄は、東山魁夷、杉山寧とともに日本画三山と称され、各々が発揮した新鮮かつ力強い表現の力は高い評価を以て讃えられ、戦後の一時代を牽引するに至りました。
精力的な日本画制作の只中にあって、雑誌の表紙絵制作においても独自性を発揮し、広く一般に日本画の魅力を知らしめたという点においても三者は共通しています。
安井曾太郎、杉山寧の後を受けて、月刊誌『文藝春秋』の表紙絵を担当することとなった髙山は、1987(昭和62)年の1月号から1999(平成11)年の12月号まで十三年間にわたって、156点の表紙絵を描いています。表紙絵という小さな画面に示された新鮮な造形や色調の力は、多くの日本人の心を惹きつけました。髙山にとっての『文藝春秋』表紙絵制作は、自然や人間に対する想いを一層のものとして、日本画家としての精神性を高めるうえにも重要な意味を為す仕事であったことが理解されます。

髙山辰雄と深い親交で結ばれた美術商・丸栄堂ならびに角川武蔵野ミュージアムの特別協力により、その秀逸なコレクションを通して髙山芸術の軌跡を辿ることで、画家の内奥で醸成された深淵で雅趣に富んだ世界観とその魅力に迫ります。

<目次>
序にかえて
第一章 髙山辰雄の芸術―画風変遷の軌跡―(丸栄堂・角川武蔵野ミュージアム特別協力)
 I 東京美術学校、瑠爽画社と一采社での研鑽
 II ポール・ゴーギャンの影響
 II 人間精神の探求と女性像
 I 古典への憧憬
 V 高野山と聖家族
 VI 森羅万象・日月星辰への道のり
第二章 丸栄堂のあゆみと髙山辰雄[浅木正勝氏特別インタビュー]
第三章 堺正章氏―髙山辰雄作品に魅せられて―[堺正章氏特別インタビュー]
第四章 髙山辰雄 日本画表現の原点と画材への拘り
第五章 角川武蔵野ミュージアム髙山辰雄コレクション
 I 角川武蔵野ミュージアムと髙山辰雄
 II『文藝春秋』表紙絵の世界
第六章 髙山辰雄にとっての版画とブロンズ像
 I 髙山辰雄 版画作品
 II 髙山辰雄 ブロンズ像
第七章 写真でたどる日本画三山とその時代
【論考】日本画三山―芸術創生の力と表紙絵の世界―/石田久美子
【略歴】東山魁夷・杉山寧・髙山辰雄[石田久美子編]
掲載作品目録

編著/石田久美子
特別協力/丸栄堂・角川武蔵野ミュージアム

サイズ
B5判変型 並製本 

ページ数
192頁(図版412点)

【展覧会情報】
市川市東山魁夷記念館特別展
「髙山辰雄の芸術 ―森羅万象・日月星辰への道のり―」
会場:市川市東山魁夷記念館
会期:2025年2月22日(土)~2025年3月23日(日)
※本書は本展の公式図録兼書籍です。

3,300 (税込)

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