「ジパング」のミッション――
日本という土壌に育まれた独自な才能と技術を携えたアーティストたちとともに、この新たな影響力を世界に示すこと。
平成を代表するアーティストたちの作品を通して平成時代を再評価し、令和につなぐ日本の現代アートクロニクル的作品集!
2019年に幕を閉じた「平成」(1989-2019)。平和を希求し、焼け野原から高度経済成長を遂げた「昭和」という時代の後継として現れた平成は、経済力の後退や科学、技術力の衰退ばかりに目が向けられ、「喪わられた30年」と否定的に見られる潮があります。しかし一方で、ファッションや建築、アニメやマンガ、そして現代アートの分野において、素晴らしい作家たちの活躍と歴史に残る作品が生まれた、無二の功績がある。この輝かしい功績が、今も脈々と続いていることを日本人に知ってもらいたい、日本人に日本の現代アートの魅力を再認識してほしいという思いで「ジパング」というタイトルとなった。
本書は、平成に生まれた日本の現代アートをクロニクル的に捉えた作品集で、佐賀県立美術館とひろしま美術館で開催される展覧会「ジパング 平成を駆け抜けた現代アーティストたち」の図録を兼ねた書籍。ジパング展はかつて2011年と2012年に開催したことがあり、東日本大震災の年に、希望を失い落ち込んでいた日本人に、魅力的な日本の現代アートを観て、知ってもらい、元気になってほしいとの思いで開催された。第3弾となる本書は、改めて平成時代を振り返り、すばらしい現代アーティストの作品と共に、平成時代が、困難を乗り越え平和で豊かな時代だったことを再認識していただける作品集。
掲載作家:会田誠、青山悟、池田学、石田徹也、岩崎貴宏、宇佐美雅浩、梅沢和木、江口綾音、O JUN、岡本瑛里、荻野夕奈、加藤泉、金子富之、草間彌生、小松美羽、近藤聡乃、佐藤雅晴、塩田千春、棚田康司、チームラボ、Chim↑Pom from Smappa!Group、筒井伸輔、名もなき実昌、奈良美智、宮島達男、宮永愛子、村上隆、森淳一、山口晃(五十音順)
●日英併記
監修/三潴末雄
編集/ミヅマアートギャラリー
寄稿/三潴末雄(ミヅマアートギャラリーディレクター)、楠見清(美術編集者/評論家、東京都立大学教授)
サイズ
B5判変型 並製本 144頁(掲載作品45点)