第74回では、正倉院における保存整理のさきがけとして象徴的な意義をもつ「錦繡綾絁等雑張(にしきしゅうあやあしぎぬなどざっちょう)」(旧 東大寺屛風)が展示されましたが、正倉院に伝わる数々の宝物は、自然に任せた偶然の保存だけではなく、様々な技術や制度、信仰そして人々の弛まぬ努力によって1,300年もの間、守り伝えられてきました。現在においても後世に伝えるため、定期的な点検や記録が行われています。
多くの方に効果的に伝えること、記録することの一端を担う図録では、図版でどの部分を魅せたいかに拘り、解説でどの情報を伝えるかに一字一句まで拘り、巻末の各部名称では研究員が図を描き下ろすほど、隅々まで拘り心血を注いでつくっています。
開催期間:令和4年(2022)10月29日 ~令和4年(2022)11月14日
会場:奈良国立博物館
サイズ
A4 148ページ